4がつ 25にち もくようび
あわただしかった4月がもうすぐ終わろうとしています。
4月。日本では春。
グアテマラではマイス(とうもろこし)の種まきの季節。
少し育ったマイスを見て、グアテマラでも春を感じています。
4月は5日に実施した研修会をはじめとして、研修会づくしの月になりました。
5日の次は、18日と19日の二日間。
ケツアルテナンゴ県のサンタマリアチキムラ市という場所で栄養士として働いている隊員のカウンターパートから、この町でも算数の研修会をやってほしい、という依頼があり、出前講座をやることに。
カウンターパートは市の教育長で、「GUATEMATICA」にとても興味をもってくださっているらしく、
わざわざ私たちを招待して、研修会ができるよう調整してくれたんです。
今現在グアテマラには小学校教諭2名。
2人で相談し、2日間の研修会では四則計算を教えることに決め、準備に取り掛かりました。
新しい場所、新しい先生たち。
緊張ー!!!!
ちゃんと反応してくれるか不安だったけど、まあまあの反応。
カンテルの先生たちと似ていておとなしい先生たちでした。
教材を操作しながら学ぼう、という教授法の基本を楽しく勉強しました。
しかし、やっぱりやっている間に先生たちの集中力も切れてきて、休み時間あけの雰囲気がだら~っとしていたので、急きょ日本の「ラジオ体操」をやってみることに!
みんな、どうなってんだ??と笑いながら、でも楽しく体操してくれました。
今までやったことなかったけど、意外にウケるこの体操。今度任地でもやってみようかしら。
新しい場所での研修会、大変だったけど、隊員3人力合わせてできたことはとっても勉強になりました!
自分の任地だけでなく、たまに他の隊員の任地へ行くのも楽しいな。
そして、会ってビックリ。
教育長、28歳。
グアテマラで初めて会った、犬にビビりまくっているグアテマラ人。
若くて、やる気があって、行動力がある。
いいね!!と思ったけど、その年ですでに教育長として4年間働いた経験をもつ彼。
24歳という若さでその地位を手に入れることは可能なのか、どうなのか。。。
色々思うところはあったけれど、細かいことは気にしない!!
ありがとう!ジョバンニ教育長!楽しかったよ!
そして、なんとなんと、うれしいことにケツアルテナンゴ県の新聞が私たちの研修会を取り上げてくれました!
イエイ!
研修会の後は、もちろん、温泉。
はぁ~っとリフレッシュした次の日には、首都に上がっての健康診断。
色々不安だったけど、無事元気モリモリであることがわかりました!
ほっと安心したのもつかの間、今週の25日と26日、2日間の研修会。
1年生「ひき算」と2年生「かけ算」。
かけ算には大きな表を使用。
日本では2×1、2×2、2×3、2×4・・・。と最初に2がきますが、
グアテマラではこの「GUATEMATICA」の教授法になって順序が変わりました。
1×2、2×2、3×2、4×2・・・。というように、2が後ろに来ます。
日本では、
バナナが一つの袋に2つ入っています。
一袋2つずつの3袋ぶん、のように考えます。
2つのバナナが3回繰り返されているから2かける3。 2×3。
グアテマラでは、
3つの袋の中にバナナが2つずつ入っています。
3回2つのバナナが繰り返されていると考え、3かける2。 3×2。
言い方の違いなんですけどね。スペイン語だとこの方がわかりやすい、ということで、
教育省がこのような言い方に変えました。
最初は慣れなかったけど、たしかに教えるときはこの方がいい!勉強になります。
今月の研修会を通して、先生たちの変化を実感。
今まで研修の内容に関してあまり口出しをしてこなかった先生たち。
でも、今日は、GUATEMATICAのコンセプトを的確にとらえた質問や、指摘が出てきたんです。
今回はいつも素敵な授業をする2人の先生だけだったけど、鋭い指摘!
今回時間の関係で省略したところなどを、これはGUATEMATICAのプロセスとは少し違う!!
こうした方が子どもたちにはわかりやすいのでは?
などと言った意見が出されました。
全くその通り!!!よく気が付きました!!
すばらしい☆☆私の今までの研修、しっかり聞いてくれてたってことだよね!
指摘されちゃったけど、嬉しい。私も勉強になるから、とってもありがたい。
低学年の内容は、簡単そうに見えるけれど、教えるとなるととっても難しい。
日本語でもなんて説明したらいいかわからないこともある。
私は経験がないから、悔しいけど、こういう部分では子どもたちにとってわかりやすい、有効な教え方を伝えることができない。自分が言ってることが表面的だなーと思ってしまう。
指導書や教科書をもっているけど、そこまで丁寧には書いてくれてない。
こんな私を助けてくれたのは、フローリー。
1月から学校でたまに授業をしているので、そこで子どもたちと働いた経験と、あと今までの教師経験から、
どんな風に言えば、子どもにとって分かりやすいか。を紹介してくれました。
あ~なるほどな。
しっくりくる説明の仕方。
研修中の休み時間に話をし、急きょ彼女に助っ人を頼んで説明してもらいました。
私は算数の基本的な知識やそれをどうやって教えるかといったことは伝えられる。
だけど、その次のステップ、どんな言葉を使って、どんなやり取りをしながら、子どもたちに教えていくかっていうところは、実際に毎日子どもたちに授業をしている先生たちがよくわかってるはず。
あ、でもわからないから、教えてほしい、と言っていた(笑)
先生たちを見ていて、上手に教えられるかどうかは教師経験に比例するものではないんだな、ということを感じます。
向上心をもって、子どもたちのために良い授業をしたいと思うか、良い授業をするために日々工夫しているか、意識がある先生はなんでも吸収して、どんどん伸びていく。
今回のフローリーみたいに、常に意識を持って子どもたちとかかわっているからこそ、
どこで子どもたちがつまづくのか、つまづいたとき何と説明すれば理解できるかを考えて実践できるんだと思う。
研修会を重ねるごとに知識も深まって、私の活動目標である「教員の算数理解力向上」の部分は少しずつ確保されてきたように思う。
次は「指導力」。先生たちはもっともっとレベルの高いことを求めてくる段階にきたのかもしれない。
もっともっとがんばらなきゃ!!と気が引き締まりました。
明日は今日の反省を生かして、色々説明の仕方をかえてみよう!
あ、言い忘れていましたが、今回からフローリーの学校の先生たちにも研修をすることになりました。
フローリーがいるのにパイロット校じゃないのはどうなのか、ということで、フローリーの強い願いもあり、
5校目のパイロット校になりました。
だから今日は2校、明日は3校とわけて実施することに。
明日はもっといい研修会ができるようにがんばろう!
そして、報告ですが、
フローリーは5月から学校で4年生の担任になることが決まりました。
教育省はJICA事務所に対してフローリーが再び借り上げ教員として私と一緒に働けるように手配すると言ってきましたが、口でOKというだけで実際には書面での措置がおりることはなく、もう4か月も措置がくだらないので、このまま待っているわけにはいかないとということになったんです。
こればかりはもうどうしようもない。教育省もできないことはわかっていても、JICAに対してNOと言ったら色々不都合が出てくると思ったから、とりあえずOKと言っておいて引き留めておきたかったんでしょう。
そのOKをずっと信じていたのに。
フローリーは学校にいるけれど、担任はもっていないという宙ぶらりんな状態で、いつ下るかわからない措置を待ち続けるわけにはいかないという、校長と県事務所の考えにより、もう本格的に学校で学年を持って働くことになりました。
こうなったらもう私と一緒にこれまでのように働くことはできなくなるでしょう。
今後も、フローリーのように借り上げ教員(学校に所属してはいるものの、他の場所で異なる仕事をする教員)は政府として認めないままであれば、私のように日々教員と行動をともにして研修会を実施していく、という活動の在り方はなくなるということになります。
フローリーとまだまだ一緒に活動したかったから延長したのにな。
それもできなくなりそうです。
でも、仕方ない。上で決まったことに、下が何を言っても届かない。
これが現実なのかな。
振り回されてばかり。短期間でいろんなことがコロコロ変わって、なにひとつ確実なものなんてない。
残念だけど、これまでとは違う方法で、活動していきます。
それもちゃんと考えなきゃ。。。
とりあえず、明日の準備とりかからねば!
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