2013/10/20

お別れ―先生編―

10がつ はつか にちようび

10月いっぱいで学校が終わるということで、バタバタしている間に先生や子どもたちとのお別れのときがやってきました。

10月の1週目までは普通通りの授業、2週目はテスト期間。テストが終わればもう子どもたちは学校へ行きません。

その1週目の金曜日、最後にどこか学校訪問をしようと思っていたのに、
「学校は休みだよ、先生たちに対しての成績やら事務関連の研修が入ってるから。」との連絡が。

でもともこは10時に事務所に来てね、と教育長から言われました。


なんだろうー?と思いながら事務所へ行ってみると、

5校の先生方が全員集合している。



え、まさか、と思って待っていると、


フローリーが教育長と一緒にサプライズで私の送別会を企画してくれていました!


各学校の先生方がそれぞれ出し物を準備して披露してくれました。


歌やダンス、詩などそれぞれ私のために発表してくれた先生方。

そのあと先生たち一人一人とハグ。


号泣。


こんなことしてもらえるなんて想像だにしていなくて、

涙が止まりませんでした。

本当に、本当に嬉しかった。

一人一人の先生方とハグして、私はただ、ありがとう、ありがとう、しか言えませんでした。


この後先生たちから私にプレゼントが。


白いブラウスと民族衣装柄のスカート。

とっても素敵なプレゼント!送別会が終わったあとにフローリーと記念撮影。


この送別会の中で、先生方から言われたこと。

「ともこはこの土地に麦の種をまいてくれたんだよ。種はすぐには育たないけれど数年後にはきっと芽が出て花を咲かせる日が来るはず。これからも私たちはその種を育てていくわ。」

この言葉を聞いて、私の2年半が救われた気がしました。

わたしが彼らのためにできたことは本当にわずかなことで、実際に大きな変化は見られなかった。

それでも、全員じゃなくても何かを感じてくれた人がいることが、私にとって本当に嬉しいことでした。

教育長も、「ともこから学んだことはたくさんある。ひとつは、ここで働いていた期間中、一度も我々に対して命令や強制をしなかったこと。教育長として働き始めたころ最初は先生の話を聞きながら調整しようとしてきたが、それではまとめきれず、ある時から教育長の権威によって命令したり強制したりしなければならなくなった。
でも、彼女は強制するようなことをせず、先生方に働きかけてきた。最初の頃は半数以上の先生が彼女の存在をあまりよく思っていなかったが、今はその逆になって、まだ帰ってほしくないと思っている。それはとても素晴らしいことだ」と言ってくれました。

教育長はとってもいいように言ってくれたと思うけど、でもそんな風に思っていたとは・・・。

私はそもそもボランティアと言う存在がえらいものでも、先生方に強制できるような身分でもないと思っていたから、命令なんてしようと思わなかったし、話を聞いてくれるだけでもありがたいと思ってやってきた。

でもそのせいで色々問題はおこって、教育長に助けを求めていたんですが・・・。

教育長には本当に感謝です。いろんな場面で協力してくれて、私がやりたいと言ったことに関してNOとは決して言わなかった。

そして今はケツアルテナンゴ県にある24の市町村の教育長にJICAボランティアの活動について話をしてくれて、そのうち半数がボランティアを受け入れて一緒に活動したいと言ってくれていると事務所にもちかけてくれました。

素晴らしいコーディネーターです。


うまくいかなくて落ち込んだり、イライラしたり、先生とケンカしたり、もう嫌って思うことはたくさんあったけど、
最後になるとそういうことさえも、愛おしく感じるんだな、とわかりました。


最後のお別れになる前に一校一校回って、先生たちと記念撮影をしてきました。

皆さんにカンテルの先生方を紹介します。

1.Pasac Primero(パサックプリメーロ)小学校


2.K'otb'al ab'aj(コットバッラバフ)小学校


3.Chuixkieq Tulul(チュイヒキャックトゥルル)小学校


4.Xeúl(シェウル) 小学校



5.Cementerio Antiguo(セメンテリオアンティグオ)小学校


それぞれ雰囲気の全く違う5つの学校。

彼らと出会えて本当によかった。

先生たち、素敵な思い出をたくさんありがとう。


次回は子どもたちとのお別れについて!

2013/10/17

こどもの日~動物園へ遠足~

10がつ ついたち かようび の出来事

10月1日はグアテマラで子どもの日。

シェウル小学校の先生方にお呼ばれしたので、この日は動物園へ遠足に行くことになりました。


まず学校にみんな集合。学校は山の上にありバスがあがってこれないので、下まで一緒に下りていきます。

皆で手をつないでルンルン♪


下まで降りると2台のバスが待っていました。

全校児童約180名。2台のバス・・・。

子どもたちは列に並んでぞくぞくとバスに乗り込んで行きます。


満面の笑み!!

かわいすぎる・・・!!!!


口青くなっちゃった!

変なあめ舐めてるからよ~

もう、1年生かわいすぎる。


こどもたち、嬉しくてうれしくて仕方がない。

年に一度の子どもの日。今日はあなたたちが主役だもんね。


そして、やっぱり予想していた通り、


こうなる。


一座席に何人乗ってるの(゜o゜)


3人乗っても乗り切れず、その後は子どもたちの膝の上に他の子が乗る始末・・・。


簡単に数えて80人くらい乗ってます。

ひどい。


もう一台バス呼ぶの?呼ばないの?と思っていたら、出発!

危ないから立っちゃダメ!という先生。でもその前にこの状態がもうおかしいよ!


でも考えてみれば、グアテマラのバス詰め込めるだけ詰め込むんだった。

大人でも一座席3人ずつ乗せられて、ぎゅうぎゅうになってもさらに乗せて、80人くらいいけるんだった。

でもそれでよく事故が起こるんですけどね・・・。


運転手さん、安全運転で頼むよ、と祈りながら動物園へ。学校から動物園までは約30分。

途中警察がいて、こんなに乗せるのはやっぱり違反なのでばれないようにかがんで!という指示が。

なんか心配通り越して、あきれるのと笑っちゃうのとで結局よくわからなくなりました(笑)


そんなこんなで動物園へ到着!


すごーい!

子どもと一緒に「お~」と言いながら園内散策。


すると、、、、、滑り台発見!!


ものすごく久しぶりに滑り台で遊ぶことに!



子どもたちと先生も一緒にみんなでスタート!!


先生たちはしゃいでる~


校長先生もめっちゃ喜んでる(笑)

滑り台、やっぱり楽しい!


そして、子どもだけじゃなく先生たちもしっかり遊んで楽しんでいるここグアテマラ。

おだやかで、平和で、癒された1日でした。

『グアテマティカ』ビデオ撮影大作戦

10がつ 17にち もくようび


ご無沙汰していました。

この一か月、色んなことがありました。

全く余裕がなくブログも更新できませんでしたが、ようやくひと段落ついたのでこの1ヵ月の出来事をお伝えしたいと思います。


9月25日(水)

グアテマラJICA事務所より、グアテマティカを紹介するためのビデオ撮影をしないか、と私たち小学校教諭にお話がありました。

私たちボランティアが実際にグアテマティカの指導法で子どもたちに授業している様子をビデオに撮って、それをグアテマラの小学校の先生たちに見てもらい、グアテマティカの授業が実際にどのようなものなのか伝え、その良さを知ってもらおう、という試みです。

現在グアテマラの小学校教諭隊員は私を含め4名。
サンマルコス県2名、ケツアルテナンゴ県2名で働いでいます。

1~6年生の内容を伝えるため各学年1クラスずつ選び、それぞれ割り当てて一人1~3クラス授業を実施することになりました。

撮影はサンマルコス組、ケツアルテナンゴ組に分かれて、それぞれ配属先の学校で実施することに。

25日はカンテルのフローリーが働く学校でビデオ撮影をすることになりました。


本格的に会社に依頼して、当日はカメラ3台で授業に臨みました。


普通の授業だって緊張するのに、カメラ3台にもう心臓はバクバク。

手汗かきまくりました。


私は3年生の「角度」と4年生の「三角形の内角の和」の2つの授業を実施しました。

これは4年生の授業。

子どもたちはカメラに興奮しながらも、一生懸命授業に参加してくれました。

ありがとう!


ケツアルテナンゴ組は私と、25年度1次隊でグアテマラに来て3か月の川原先生。

まだ3か月なのにスペイン語はもうバッチリで、授業もパーフェクト!さすがです。

彼は5年生の「平行四辺形の求め方」の授業を実施しました。


彼女はグアテマラJICA事務所で働くモニカさん。

私たちのビデオ撮影の助っ人に来てくれました。
彼女の笑顔で私たちの緊張も和らぎ、当日はとってもいい雰囲気で撮影することができました。


授業は45分間行いましたが、実際は15分程度に編集されてすべての授業をまとめて一つのビデオを作成する予定です。

このような機会をくださった事務所の方々にはとても感謝するとともに、
このビデオを見てグアテマラの先生方がグアテマティカを実際にやりたい!と思ってくれたら嬉しいな、と思います。


私自身、活動が終わりに差し掛かったこの時に、こんな活動ができたことはとてもありがたいことでした。

なんでもかんでも、よし!やってやろう!と思うのではなく、いつもできないかも、とマイナス思考から入ってしまう自分。

そのせいでこれまでたくさんのチャンスを逃してきたと今思います。

グアテマラに来た当初はスペイン語も全くできず、一生懸命話しても理解してもらえなくて、その状態で授業や研修会をやってやろうなんて思えなかった。

半年ずっと受け身のまま過ごしてしまったせいで、次の年フローリーからは愛想をつかされ私のカウンターパートを辞めて学校に戻りたいとまで言われてしまった。

今よりもっとダメダメで、なにもできなくて、役に立たなかった自分。

昔の自分を振り返ると、情けなくて、後悔もたくさんある。

でも、ここで生活して前より成長した自分に出会うことができたのは、本当に幸せなことだと思う。

これから自分がどうなっていくかまだわからないけど、このグアテマラでの生活を糧にもっともっと成長していけたらいいな。



かわいくて、愛おしい子どもたちと一緒に授業できて本当によかった!

みんなありがとう。